ゲームラグ白書 › L4 インターネット回線
迂回ルーティング Suboptimal routing
原因ID isp-routing · 主担当 インフラチーム・ネットワークインフラ · 副担当 外部・外部
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通信事業者どうしの接続契約の都合で、近いサーバーでも遠くを回って届きます。
なぜ 自分の通信事業者とサーバー側の通信事業者が直接つながっていない → すると 別の国や別の都市を経由し、距離と経由する機器が増える → 画面では 特定の通信事業者のユーザーだけPingが際立って高い
- 症状
- 入力遅延
- 要因
- 遅延
- 誰に起きるか
- 特定の地域・ISP
- いつ
- 常に
- 担当
- 主担当 インフラチーム・ネットワークインフラ · 副担当 外部・外部
- インフラチームの対応
- 複数の通信事業者と接続(マルチホーム)、通信事業者別のPingを監視して遠回りしている事業者を特定、通信事業者と経路の調整を協議。
- 外部の対応
- 該当する通信事業者に経路の調整を依頼。
- 数値の目安
- 同じ国の中でも、経路によってPingが2〜3倍違うことがあります。
- グラフでは
- 最初から常に高い · RTT(通信事業者・ASN別)
- 確認箇所
- 通信事業者(ASN)別にRTTを比較し、遅い事業者のRIPE Atlasプローブやユーザーから受け取ったtraceroute・mtrで、経路がどの国・都市を経由しているかを確認。IPv4とIPv6は別々に測定(mtr -4、-6)
- 該当する場合
- 同じ地域なのに特定の通信事業者だけが常に高く、経路に別の国や遠い都市を経由する区間がある。または一方のアドレスファミリー(IPv4かIPv6)だけが高い
- 該当しない場合
- すべての通信事業者が同じように高ければ「伝搬遅延(物理的な距離)」、夜だけ高ければ「ピーク時間帯のピアリング混雑」
- 確認手段
- インフラのツールで確認(ゲームコード不要)
- もっと詳しく
- IPv4とIPv6は経路が別々に決まるため、同じサーバーでも片方だけが遠回りして遅くなることがあります(2016年のAPNICの測定:同じ通信事業者の中に、IPv6がIPv4より15・25・75ms遅いユーザー集団がそれぞれ現れた)。IPv6とIPv4のうち先につながった方を使うHappy Eyeballs(RFC 8305)方式のアプリは、IPv6を先に試し、IPv6が推奨値の250ms以内につながればIPv4は試しません。そのため、IPv6側が少し遅くても、その経路で接続しやすくなります。特定の通信事業者だけPingが高いときは、IPv4とIPv6を分けて測定します。
- 実際の事例
- Riot Games 2015: 遠回りしていたLeague of LegendsのトラフィックとRiot Direct
出典
- Quantifying the Causes of Path Inflation (SIGCOMM 2003) ACM
65のISPを分析:ISP間のピアリングポリシーとドメイン間ルーティングが経路を大きく延ばす - The Internet at the Speed of Light (HotNets 2014) ACM
実際のルーター経路は光ファイバーの直線距離と比べて中央値で約1.5倍、近い2地点間のパケットが地球の反対側を回る例(ヘアピン)もある - Probe Selection (RIPE Atlas REST API) RIPE NCC
RIPE Atlasの測定で、プローブを国・地域・ASN・アドレス帯で選んでping・tracerouteを実行 - mtr(8) manual page source mtr
-4・-6でIPv4・IPv6だけを使って経路を測定 - RFC 8305: Happy Eyeballs Version 2: Better Connectivity Using Concurrency IETF
アドレスやアドレスファミリー(IPv4・IPv6)は、ネットワークによってはブロック・故障・低速の場合がある、IPv6を先に試し、次の接続試行まで推奨250ms待つ - IPv6 Performance – Revisited APNIC
同じデュアルスタックのユーザーでIPv6・IPv4の往復時間を比較:アクセス網によってIPv6パケットの扱いがまったく異なることがあり、同じ通信事業者の中にIPv6が15・25・75ms遅い集団が現れる
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